最新情報&お知らせ

2024年01月07日:DAKAR TODAY 2024(第2日)

≪駆動系トラブルをカバーしながらロングステージを11位で走破 累積順位でもトラック部門の11位に浮上≫ ※日付は現地時間

ダカール・ラリー2024は7日、アル・ヘナキヤ~アル・ドゥワディミ間で第2ステージの競技を行った。
行程はアル・ヘナキヤのビバークからリエゾン(移動区間)で73㎞移動した丘陵から462㎞のSS(競技区間)がスタート。
路面は砂丘もあるが堅い路面の丘陵やワジ(枯れ川の底)を行くスピードの出せる区間が中心で、先行車の巻き上げる埃が酷く、ナビゲーションの難しい場所もあった。
一方、砂丘は多くの先行車が通過したことで崩れ、転倒車も数台出るなど難易度が高まっていた。

このSSをトラック部門12番手でスタートした菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組の日野600シリーズは順調に走り始めたが序盤の砂丘を抜けた40㎞地点でトランスファーに内蔵されている副変速機のハイギアが駆動を伝達出来なくなり、その後はローレンジでの走行を余儀なくされることとなった。
しかし今大会に向けてデフの減速比を浅く(ギア比を高く)したことが奏功。
時速100km以上のハイスピード区間では後続車にパスされたものの、低中速域では通常のペースを保つことが出来、トラック部門のトップから53分11秒差で11位の成績でゴールした。
この結果により7日までの累積順位も部門11位に浮上した。

SSを終えた日野チームは119㎞のリエゾンを消化してメカニック陣の待つアル・ドゥワディミのビバークに7時半頃到着。
乗員とスタッフ全員が参加するミーティングのあと、早速各自の作業に取り掛かった。
8日の第3ステージはアル・ドゥワディミ~アル・サラミヤ。
再び440㎞のロングSSが予定されている。
この日は車両整備がSSゴール直後に設けられたサービスパークでの2時間しか許されておらず、車両はその状態で9日アル・ホフフへの競技に臨むことになる。
このため、この日の作業はそれを見越した内容も盛り込み、入念に行われた。

【INTERVIEW VOICE】
菅原照仁/
序盤の砂丘を出て副変速機をローからハイレンジに戻そうとしたら入らず、ローレンジのまま走ることにしました。
今大会に向けてギア比を上げた効果でローでも108㎞/hまでスピードを出せるので高速区間以外は問題なく、むしろ高回転を保ってエンジンの応答性が良いので却って調子が良かったです。
でも、トラブル発生が明日でなくて幸運でした。

染宮弘和/
ナビゲーションは言われたほど難しくなかったですが、ドライバーは埃で車速が上げにくて大変だったと思います。
自分は体調も復調して順調でした。

望月裕司/
副変速機のハイ側のスリーブ/スプラインがなめてしまったようです。
ローレンジで高回転を保って走ると常にブーストが効いていて応答性が良い。
水温、油温も問題ありませんでした。
SS終盤に燃料の戻り管にリークが生じたので増し締めをしました。