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2024年01月10日:DAKAR TODAY 2024(第5日)

≪大会の難所、エンプティクオーターに突入 本格砂丘ステージを7位で快走≫ ※日付は現地時間

1月10日の第5ステージはアル・ホフフ~シャバイタ。
シャバイタのビバーク周辺で118㎞のSS(競技区間)が行われ、いよいよ最大の難所であるルブ・アルハリ砂漠でのステージに突入した。
日野チームスガワラのHINO600シリーズは得意の砂丘で調子を上げ、SSを今大会初のシングルフィニッシュとなるトラック部門7位でゴール。
この日までの累積順位、部門11位をキープした。

サウジアラビアの南部に広がる同地域は柔らかい砂の砂丘が無数に連なり「エンプティクオーター」とも呼ばれる。
ダカールがサウジで開催されるようになってからは毎回ハイライト的な難しいステージが設定され、大きな順位変動を生んできた。
この日はアル・ホフフからUAEとの国境沿いに508㎞の長いリエゾン(移動区間)でシャバイタまで移動したあとビバーク地の周囲を左回りに巡る前哨戦的なショートステージだったが内容は厳しく、20㎞過ぎからゴールまで砂丘やショット(塩湖)が続いた。

菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組のが乗り組むHINO600シリーズは前後デフの減速比を高めたことで副変速機のローレンジを使える車速域が高くなり、砂丘越えの車速と必要駆動力にマッチしたことで快走。
15番手でスタートしたあと砂丘が始まるとぐんぐんポジションを上げ、パンクやスタックもなく無事7位でゴールした。

前半戦の最終ステージとなる11日からの2日間は同地で新たな試み「48hクロノ」が実施される。
メカニックによる整備やサポートなしに2つのステージを走り切る従来のマラソンステージを進化させたもので、1つのステージを2日間かけて走破する。
1日目は一か所のビバークではなくコース上に合計7箇所(うち2箇所はループ状コースのために共通)の「ブレーキングゾーン」(簡易ビバーク)が設けられ、ゾーンごとに決められた時間(午後3時半~5時)を過ぎると参加者はそこで止められ、簡易ビバークで宿泊する。
2日目の朝は同地から再スタートしてゴールを目指す仕組みだ。
2日間をサービスなしで走るのはこれまでと変わらず、日野チームスガワラは車両を万全の状態で送り出すべく、シャバイタのビバークで朝まで点検整備を行った。

【INTERVIEW VOICE】
菅原照仁/
副変速機のローレンジを効果的に使い、気持ちよく走ることが出来ました。
走行エリアは昨年と同じで、砂は柔らかいです。
砂丘を降りるところの段差がキツイので気を付けましたが、そこからの加速も良いので問題ありません。
トラブルもなかったですし、48hクロノに向けて良い手ごたえが得られました。

染宮弘和/
すごい砂丘に登るわけでもなかったのでナビゲーションは淡々と砂丘のウェイポイントを追う感じでした。
照さんが気持ち良く走れたようなので良かったです。

望月裕司/
ローレンジを使うとメインのギア比もクロスしてくるので効果的に回転数を保って走れます。
油温や水温もまったく問題なく、ほかにトラブルもありませんでした。